小田原帰りの車中で書いております。記念決勝は結果だけ見れば荒井祟博(佐賀)の完全優勝。まずはおめでとうと言いたい。しかし興行としてはヒドいものだった。何せ一日中落車・失格の連発で、配当的にも荒れまくり。そんな状態なのに小田原のお客はおとなしいなぁ、と思っていたら(何せお盆の記念、しかも小さいサンサン場とあって、かなりの混雑だったのだが)、ついに9Rの大量落車の後には客席から大怒りの声が。中でもひときわ声の大きなオッサン(4コーナースタンドあたりかな?)は、「落車ばっかりじゃねーか!! いい加減にしろ!」と四度五度。そのあまりの勢いと凶悪な口調に周囲のお客も一瞬静かになったのだが、こりゃマズイ、と思ったのかそのオッサン、「だから…ちっとも取れねーじゃねぇか!」とやり、周囲は大爆笑。キチンとオチをつけて場内を和ませるあたり、なかなかエンタなオジサマではある。
もちろんそんな状態では車券が当たるわけもなく、落車のなかったレースでスジの2車単を2つほど取ったものの大2枚ちょい負けで迎えた決勝戦。「さすがに決勝で落車だの失格だのはカンベンしてくれ」と祈りつつ、車券は荒井=市田の裏表を本線(市田アタマ強め)に、山田敦也(北海道)がカマシた際の斉藤登の残り目、捲る市田が張られたりタレた際にイン突っ込む山内卓の2着などを穴目に加え、車単6点で勝負。
レースは吉川がジャン前先行で北日本と九州がそれに続く(斉藤は離れぎみ)。HSで市田が7番手捲り発進。市田が小野の横まで届き、まだイン詰まり気味の荒井を捲ろうとした終2角、小野と市田の接触があったか、市田がドンガラガッシャン。当然後ろの山内も道連れコースで2台落車。その後、抜け出した荒井がそのまま1着、2着にはついに4日間差せなかった小野…と思いきや、終始北日本の3番手をキープしていた堀政美(茨城)がインから突っ込む。1番人気(荒井)のアタマなのに車単で万シュウ。典型的「ヒモ穴」となった次第。
このゴールを見届けた瞬間、これは…ひょっとしたら場内大騒ぎになるんじゃないか? と背筋が寒くなった。落ちた市田も荒井に迫るほぼ1番人気であり、それが落車し、更に結果はヒモ穴。かなりのお客が怒る状況だし、更に今日はここまでの結果も落車による高配当の嵐…客席には相当なフラストレーションが渦巻いているはず。本来なら呆れてすぐにその場を立ち去ろうとしていた私だが、もうちょっと場内の様子を見守りたいとその場に居残った。
審議があり、しばらくしてから確定放送が。小野は失格とはならず、入線通り1−4−7で確定。さぁ、騒ぎが起こるならここだ! ……しかし何にもナシ。審議がらみの車券を持っているがために残っていた周囲の客、当たった人はいそいそと払い戻しへ、外れた人は黙って帰路へとつくのであった。うーむ、平成18年の競輪客はもはや羊のようにおとなしくなっております。せめてこの事例をもって「今や競輪場にはコワイ人なんかいません!」という宣伝に使ってほしいものだ。思うに、あの9R直後、場内を沸かせたあのオッサンが午前中から場内に溜まっていた怒りの感情を一旦ガス抜きしたのかも。今日の小田原で騒擾事件が起きなかった影の功労者かもしれん。
以上、比較的穏やかな文体で書いておりますが、私ももちろん内心は怒り狂っております。しかし、ちょっと冷静になって考えてみると…今更ながらなんでこんなに落車が多いんだろう? これはルール云々の問題じゃなくて、単に昨今の選手の鍛え方が甘くて、「競輪」…いや「自転車競技」そのものに対応できなくなっているだけなんじゃないか、というちょっと恐ろしい結論まで思い浮かんでしまう。今日の市田なんか、小野との接触は張られたなんてものじゃなくて、普通に並走していてちょっと触れたらコロン、てなもん(だから小野が失格にならなかったのだろうが)。初日特選の吉田敏の落車然り、だ。こういう選手ばかりでバクチが開帳されているということは、極論すれば、勝つためには落車を予想のうちに入れないとダメ、ということになってしまう。しかしそんなものバクチとして成立するわけはない。それなら…。
この前、某所で酔っ払って冗談で話した「落車は全額返還にするべし」という案が、あながちシャレとも思えなくなってきた今回の小田原でした。
…おっと、忘れてた。今回初めてナマで見た「すぴRits」。いや〜イイっすね。久々に競輪場に「華」が現る、という感じ。客のオッサン方も、皆じぃぃぃぃぃぃ〜〜っと眺めておりました。もっとメジャーにするためには、一人一人のキャラづけを更にハッキリさせるのが良いかと思いますよん。
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●公営競技活性化のためのご意見・苦言・提言などは『公営競技連絡会』へ。 →こちら
もちろんそんな状態では車券が当たるわけもなく、落車のなかったレースでスジの2車単を2つほど取ったものの大2枚ちょい負けで迎えた決勝戦。「さすがに決勝で落車だの失格だのはカンベンしてくれ」と祈りつつ、車券は荒井=市田の裏表を本線(市田アタマ強め)に、山田敦也(北海道)がカマシた際の斉藤登の残り目、捲る市田が張られたりタレた際にイン突っ込む山内卓の2着などを穴目に加え、車単6点で勝負。
レースは吉川がジャン前先行で北日本と九州がそれに続く(斉藤は離れぎみ)。HSで市田が7番手捲り発進。市田が小野の横まで届き、まだイン詰まり気味の荒井を捲ろうとした終2角、小野と市田の接触があったか、市田がドンガラガッシャン。当然後ろの山内も道連れコースで2台落車。その後、抜け出した荒井がそのまま1着、2着にはついに4日間差せなかった小野…と思いきや、終始北日本の3番手をキープしていた堀政美(茨城)がインから突っ込む。1番人気(荒井)のアタマなのに車単で万シュウ。典型的「ヒモ穴」となった次第。
このゴールを見届けた瞬間、これは…ひょっとしたら場内大騒ぎになるんじゃないか? と背筋が寒くなった。落ちた市田も荒井に迫るほぼ1番人気であり、それが落車し、更に結果はヒモ穴。かなりのお客が怒る状況だし、更に今日はここまでの結果も落車による高配当の嵐…客席には相当なフラストレーションが渦巻いているはず。本来なら呆れてすぐにその場を立ち去ろうとしていた私だが、もうちょっと場内の様子を見守りたいとその場に居残った。
審議があり、しばらくしてから確定放送が。小野は失格とはならず、入線通り1−4−7で確定。さぁ、騒ぎが起こるならここだ! ……しかし何にもナシ。審議がらみの車券を持っているがために残っていた周囲の客、当たった人はいそいそと払い戻しへ、外れた人は黙って帰路へとつくのであった。うーむ、平成18年の競輪客はもはや羊のようにおとなしくなっております。せめてこの事例をもって「今や競輪場にはコワイ人なんかいません!」という宣伝に使ってほしいものだ。思うに、あの9R直後、場内を沸かせたあのオッサンが午前中から場内に溜まっていた怒りの感情を一旦ガス抜きしたのかも。今日の小田原で騒擾事件が起きなかった影の功労者かもしれん。
以上、比較的穏やかな文体で書いておりますが、私ももちろん内心は怒り狂っております。しかし、ちょっと冷静になって考えてみると…今更ながらなんでこんなに落車が多いんだろう? これはルール云々の問題じゃなくて、単に昨今の選手の鍛え方が甘くて、「競輪」…いや「自転車競技」そのものに対応できなくなっているだけなんじゃないか、というちょっと恐ろしい結論まで思い浮かんでしまう。今日の市田なんか、小野との接触は張られたなんてものじゃなくて、普通に並走していてちょっと触れたらコロン、てなもん(だから小野が失格にならなかったのだろうが)。初日特選の吉田敏の落車然り、だ。こういう選手ばかりでバクチが開帳されているということは、極論すれば、勝つためには落車を予想のうちに入れないとダメ、ということになってしまう。しかしそんなものバクチとして成立するわけはない。それなら…。
この前、某所で酔っ払って冗談で話した「落車は全額返還にするべし」という案が、あながちシャレとも思えなくなってきた今回の小田原でした。
…おっと、忘れてた。今回初めてナマで見た「すぴRits」。いや〜イイっすね。久々に競輪場に「華」が現る、という感じ。客のオッサン方も、皆じぃぃぃぃぃぃ〜〜っと眺めておりました。もっとメジャーにするためには、一人一人のキャラづけを更にハッキリさせるのが良いかと思いますよん。
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