公営ニュース

暑中お見舞い申し上げます。

このところ、飲めば話題は「民主党政権になったら公営ギャンブルはどーなるんだ？」ばかり。まぁ、廃止を推し進めたりはしないだろうけど、ただでさえそのマニフェストの数々に対し「財源が不明瞭」とツッコマれている民主党さん、どうせなら公営ギャンブルを有力財源として位置づけて保護・盛り上げの方向性を打ち出していただきたいものだ。売上の４分の１を体よく吸い上げられるレジャー産業なんて他にないんだし。競輪・競艇あたりの売上が年間各２兆円とかにまでなれば、あわせて１兆が財源に。もちろん「天下り廃止」ですから、現在の各中央団体やその利権は全て廃止しちゃって構わない。地方分権の流れもあるし、施行者（自治体）、もしくは施行者が指定した民間が現場運営の一切を行い、上がりは国と山分けでいいんじゃないでしょうか。その気になれば実現可能ですよん。

…というようなことを色々と考えなければならないほど悲惨な売上減が続く、特に競輪。昨日までの大垣・全日本選抜戦あたりもヒドイ数字。こりゃＧ１売上が１００億を切る日はそう遠くない。最近、競輪業界人と話をするとお互い意識して売上の数字の話は避ける、といった按配で、もはやアンタッチャブルな領域に（苦笑）。いよいよ従来客層の購買力が目に見えて下がってきたということで、これを多少なりとも修復するか、早急に新規客を育てる方策を取らないことには、あとは急速なる規模縮小が待つのみ。まぁ行き着くところは民営化（JRA化）しかないだろう、と見切っている私ではあるが、何度も書くように惜しいのは、「まだＰＲをやりきっていない」ことなのである。

例えば昨日付けのスポーツ紙では一面下段にこのような広告が。



ここ数年続いているＪＫＡ−電通−日テレの連携による仕事だが、Ｇ１の決勝当日だけに、ホントは競輪を売りたいのが目的なのは明白。それでも番組自体、民放連の規制の前では相変わらずギャンブル色ゼロの「自転車ラヴ」的な内容にせざるを得ず…というわけだ。その手の番組が競輪の売上に全く結びつかないのはここ最近の結果でハッキリしているのだが。
そんな中「全日本選抜競輪決勝も生中継」とさりげなく添えられたキャッチの冒頭には「自転車レースのもうひとつの魅力」だってさ。



苦肉の表記なのだろうが、哀しさしかない。

聞けば最近、電通社内では「公営ギャンブル系の仕事は全部取ってこい！」と大号令が飛び交っているそうな。昔は（中央競馬以外は）相手にもしなかったのに。それだけ広告業界も苦しいということか。しかし、それならそれで広告屋のプライドをもって仕事をしてもらいたいものだ。何度も言うが、公営ギャンブルにとって、この先「ＰＲをやり切る」というのは「ギャンブル表現規制の緩和・撤廃」に他ならない。ＴＶ・マスコミ業界も広告収入不足で苦しんでいる昨今だからこそ、そこにつけこんで大電通様が動けば可能なのではないか。

規制撤廃が実現すれば、上の広告なんかもちろんドカーンと『本日決勝・全日本選抜競輪は日テレで完全中継！　口座に入金はお済みですか♪』だ（笑）。とにかく一日も早く、意味のない旧態依然の規制は取っ払って「ギャンブルをギャンブルとしてＰＲできるよう」業界一丸となって邁進しないことにはホントに規模縮小しかないよ。もし民主党政権が公営ギャンブルを財源として積極的に考えてくれるなら、まずそこらへんの規制緩和をヨロシク。


この日曜日に中山競馬場で行われた大花火大会。テーマは「普段交通渋滞などでご迷惑おかけしている近隣住民の皆様へプレゼント」だそうな。早い話が「慰安」ですな。このあたりの抜け目なさはさすが中央競馬会というべきか。
そして当日は家族連れや若者で場内大混雑。そこかしこで「競馬場ってこんななんだ」「今度競馬やりに来てみようか」といった会話が交わされ、こいつぁ慰安とＰＲの一石二鳥。今現在で同じ金かけるならこっちのセンスの方が正しいよなぁ。
まぁ、このセンスという点では、競輪は民営化を待つしかないか、とも思うが。

この日の花火大会、直前まで不安定な天候が続き開始が危ぶまれる流れ。私の仲間などは「これだけ人が集まってやらなかったら騒ぎになるだろ（笑）」と。



昨今高齢化したギャンブル客では騒擾事件も起きようがないが、この花火に集まった若い客ならひょっとして…と思うとこちらも「ちげぇねぇ」と大笑い。




★飲み歩き日記もドーゾ
『ニッポン酒場天国』