連休前の川崎ナイター競輪中継で、解説のコバケンさんが「連休はどこ行っても混んでるし、クルマも渋滞だらけ。電車でレース場に行くのが一番」とおっしゃっていた。正にそのとーり! と思い、かなり実践したワタクシ。29日は西武園、30日は川口、2日は船橋競馬、3日は平塚、4日はまた船橋、そして昨日は戸田へと、公営全競技制覇の黄金週間。
うーん、俺様が1千万人…いや、百歩譲って500万人いれば公営競技は安泰なのに(笑)。特にそう思ったのが29日の西武園記念最終日。とにかく売上も入場者数も最悪だった今開催。確かに昨年と比べて競合開催が多い、斡旋メンバーがだいぶショボい、などのハンデキャップはあったにせよ、G3が売上の中心となっている競輪界において暗雲の前兆と言うべきだろう。大型連休だけあって開催の過密さも気になる。西武園〜平塚〜大垣と12日間連続の記念開催には、さすがに全国場外客のおサイフももつまい。上記のコバケンさんのコメントではないが、来年からは業界あげて「GWはご家族でレース場へ!」と、この期間はファミリー層中心の新規客獲得期間として位置づけ、宣伝を強化するのがいいかもしれない。
ちなみに西武園記念の売上げは85億(目標95億)。これには県施行・運営の日本トーター社も落胆しきりで、取材でおじゃました開催本部はくらーい雰囲気。終了後の関係者レセプションにもお招きいただいたのだが、来賓の方々の祝辞(?)も、「何を言っていいものやら」と歯切れ悪く、イマイチの雰囲気のまま終了。その後、トーター社職員のみの打ち上げに移ってからは、T所長の「公営競技場は絶対に大丈夫。これからもどんどん改革を進めていきましょう!」との号令もあり、かなり盛り上がったのが救い。いやホントに期待してまっせ。
西武園同様、4日間中2日が平日という日程で行われた平塚記念の売上は122億。この40億近い差はどこでできるのか? を真剣に考えましょう。
今回、個人的に思った「さっさと改革せい」は、前にも書いた「場内撮影禁止撤廃」かな。今開催でも呼ばれた輪界のアイドルユニット『すぴRits』だが、せっかく彼女らがバンク内に登場した際にも、客席から撮影しようとする客に警備員の容赦ない制止が入ったのだそう(当日来ていた客がボヤイていた)。あのねーちゃんたちを出しておいて「撮るな」は酷だよなぁ。松戸の『LOVE9』をはじめとして、今後も全国的に広がりそうな場内アイドルグループ結成の流れには、当然「撮影OK」をつけなきゃダメでしょう。門や壁を取っ払い、写真だって撮り放題当たり前。そうしなきゃレース場はいつまでたっても前時代的施設のまま。若い客なんか呼べっこありませんって。特に今やデジカメとブログの時代。来場した若い客が場内で写真を撮り、自らのブログに掲載して勝手に宣伝してくれる。その機会を潰すのはもったいなさすぎ、と思いませんか?
さて、その西武園では注目の地元エース・平原康多が連日ケレン味の「ある」競争で負け続けたあげく、最終日には弱り目になんとやらの落車。ケガは擦過傷程度で済んだそうだが、精神的にも病根は深いという感じ。例の日本選手権の落車誘発をはじめとする問題の走法については、本人もコメントを出し始めており、先日の内外タイムス紙でも「(自分で外に振る)あの走りはクセなんです。やっちゃいけないことはわかっているんですが…直さないといけない」と掲載されている。練習も本番も、ただひたすら前に踏むように心がければすむこと、と思うのだが、そう簡単なものでもないのか?
西武園はここ近年売上が激減した上に、昨年は借り上げ施行者が次々離脱したこともあり、存廃問題的にも非常にヤバイところまで行った場。施設はあんなに素晴らしいのに、特別競輪も何度も開催しているのに、とにかく客が入らない。ぱっと見、原因を考えるならば、まず立地が中途半端。近くに繁華街がある都市型の場ともいえず、逆に付近にレジャーが乏しい地方の場とも違う。よって「西武園に競輪をしに行く」理由のある人口の絶対数が少ない。埼玉県の中でも、東京・多摩地区の流れにある地域で、都心から見ても手前に京王閣・立川があり、どうしても「奥座敷」的な位置になってしまう。アクセスに関しても以前は開催日には西武新宿からの直通電車が運行されていたが今はそれもなく、都内から西武線だと所沢・東村山での乗り換え、JRでも国分寺・東村山の同じく2度乗り換えとなり、これは「遠い」。西武園駅までたどりついてしまえば目の前ではあるが、ここまで電車で来させるのがいかにもハードル高い感じはしてしまう。
そんな「遠く」まで来させるモチベーションを持たせるには、これはレース場自体を強力に魅力ある場所としなければならないわけで、西武園を「多角的レジャー施設化」の急先鋒として整備してゆくことを提案したい。とりあえず施設自体はキレイ、というのは大きな武器ではあるし。
●スタンドの一部を飲食モール・ビアホール化して「観戦しながら飲み食いできる」
●今回設置したバンク内ステージを常設化しそれを中心としてバンク内観戦を一年中可能に
●選手を身近に感じさせるための選手イベントを常時
●レース情報をホームページ、メディアで積極的に流し、射幸心を煽る。
予想紙なんか今やアオケイだけになったわけだし、同社と連携して(施行側が新聞を買い上げて)来場者には無料配布すればいい。情報があれば客は買う。500円の新聞で客単価が2000円上がれば万々歳だ。
他にも具体的提案は山ほどあるが、まずはこれらを実行に移してゆくことだと思う。もう西武園に関しては「亡くなる覚悟で」今までにない大胆な実験を施す時期に来ていると思うのだ。
対して、オールスター開催で目標を大きく越える32億を売った川口オート。こちらも優勝戦終了後にバックヤードにお邪魔したが、西武園と比べるとスタッフの表情が明るいこと! 活気も段違いであった。施行の方々と話をしていても、ポジティブさが伝わってくる内容ばかりで、一旦は追い詰められ、今や逆襲に転じつつあるオート界のパワーを感じた。競輪ももっと追い詰められて、前時代的な・ネガティブなウミを一旦出さなきゃダメかもね(業界内の前時代的感覚な輩ほど、それをネガティブと自覚していないところに問題があるのだが)、と強く感じた連休であった。
で、その連休の最後はJRAで1000万近いG1(級)史上最高配当。勝った鞍上はあの内田博。初めて中央のG1(級)を獲って、更に飛躍しそうな内田…うううっ、今年も南関ナイターには頻繁に行きそうだし…早いとこ馬券相性の悪さを修復しないと。
次回は、連休中予想以上の集客を見せたばん馬の話など。
うーん、俺様が1千万人…いや、百歩譲って500万人いれば公営競技は安泰なのに(笑)。特にそう思ったのが29日の西武園記念最終日。とにかく売上も入場者数も最悪だった今開催。確かに昨年と比べて競合開催が多い、斡旋メンバーがだいぶショボい、などのハンデキャップはあったにせよ、G3が売上の中心となっている競輪界において暗雲の前兆と言うべきだろう。大型連休だけあって開催の過密さも気になる。西武園〜平塚〜大垣と12日間連続の記念開催には、さすがに全国場外客のおサイフももつまい。上記のコバケンさんのコメントではないが、来年からは業界あげて「GWはご家族でレース場へ!」と、この期間はファミリー層中心の新規客獲得期間として位置づけ、宣伝を強化するのがいいかもしれない。
ちなみに西武園記念の売上げは85億(目標95億)。これには県施行・運営の日本トーター社も落胆しきりで、取材でおじゃました開催本部はくらーい雰囲気。終了後の関係者レセプションにもお招きいただいたのだが、来賓の方々の祝辞(?)も、「何を言っていいものやら」と歯切れ悪く、イマイチの雰囲気のまま終了。その後、トーター社職員のみの打ち上げに移ってからは、T所長の「公営競技場は絶対に大丈夫。これからもどんどん改革を進めていきましょう!」との号令もあり、かなり盛り上がったのが救い。いやホントに期待してまっせ。
西武園同様、4日間中2日が平日という日程で行われた平塚記念の売上は122億。この40億近い差はどこでできるのか? を真剣に考えましょう。
今回、個人的に思った「さっさと改革せい」は、前にも書いた「場内撮影禁止撤廃」かな。今開催でも呼ばれた輪界のアイドルユニット『すぴRits』だが、せっかく彼女らがバンク内に登場した際にも、客席から撮影しようとする客に警備員の容赦ない制止が入ったのだそう(当日来ていた客がボヤイていた)。あのねーちゃんたちを出しておいて「撮るな」は酷だよなぁ。松戸の『LOVE9』をはじめとして、今後も全国的に広がりそうな場内アイドルグループ結成の流れには、当然「撮影OK」をつけなきゃダメでしょう。門や壁を取っ払い、写真だって撮り放題当たり前。そうしなきゃレース場はいつまでたっても前時代的施設のまま。若い客なんか呼べっこありませんって。特に今やデジカメとブログの時代。来場した若い客が場内で写真を撮り、自らのブログに掲載して勝手に宣伝してくれる。その機会を潰すのはもったいなさすぎ、と思いませんか?
さて、その西武園では注目の地元エース・平原康多が連日ケレン味の「ある」競争で負け続けたあげく、最終日には弱り目になんとやらの落車。ケガは擦過傷程度で済んだそうだが、精神的にも病根は深いという感じ。例の日本選手権の落車誘発をはじめとする問題の走法については、本人もコメントを出し始めており、先日の内外タイムス紙でも「(自分で外に振る)あの走りはクセなんです。やっちゃいけないことはわかっているんですが…直さないといけない」と掲載されている。練習も本番も、ただひたすら前に踏むように心がければすむこと、と思うのだが、そう簡単なものでもないのか?
西武園はここ近年売上が激減した上に、昨年は借り上げ施行者が次々離脱したこともあり、存廃問題的にも非常にヤバイところまで行った場。施設はあんなに素晴らしいのに、特別競輪も何度も開催しているのに、とにかく客が入らない。ぱっと見、原因を考えるならば、まず立地が中途半端。近くに繁華街がある都市型の場ともいえず、逆に付近にレジャーが乏しい地方の場とも違う。よって「西武園に競輪をしに行く」理由のある人口の絶対数が少ない。埼玉県の中でも、東京・多摩地区の流れにある地域で、都心から見ても手前に京王閣・立川があり、どうしても「奥座敷」的な位置になってしまう。アクセスに関しても以前は開催日には西武新宿からの直通電車が運行されていたが今はそれもなく、都内から西武線だと所沢・東村山での乗り換え、JRでも国分寺・東村山の同じく2度乗り換えとなり、これは「遠い」。西武園駅までたどりついてしまえば目の前ではあるが、ここまで電車で来させるのがいかにもハードル高い感じはしてしまう。
そんな「遠く」まで来させるモチベーションを持たせるには、これはレース場自体を強力に魅力ある場所としなければならないわけで、西武園を「多角的レジャー施設化」の急先鋒として整備してゆくことを提案したい。とりあえず施設自体はキレイ、というのは大きな武器ではあるし。
●スタンドの一部を飲食モール・ビアホール化して「観戦しながら飲み食いできる」
●今回設置したバンク内ステージを常設化しそれを中心としてバンク内観戦を一年中可能に
●選手を身近に感じさせるための選手イベントを常時
●レース情報をホームページ、メディアで積極的に流し、射幸心を煽る。
予想紙なんか今やアオケイだけになったわけだし、同社と連携して(施行側が新聞を買い上げて)来場者には無料配布すればいい。情報があれば客は買う。500円の新聞で客単価が2000円上がれば万々歳だ。
他にも具体的提案は山ほどあるが、まずはこれらを実行に移してゆくことだと思う。もう西武園に関しては「亡くなる覚悟で」今までにない大胆な実験を施す時期に来ていると思うのだ。
対して、オールスター開催で目標を大きく越える32億を売った川口オート。こちらも優勝戦終了後にバックヤードにお邪魔したが、西武園と比べるとスタッフの表情が明るいこと! 活気も段違いであった。施行の方々と話をしていても、ポジティブさが伝わってくる内容ばかりで、一旦は追い詰められ、今や逆襲に転じつつあるオート界のパワーを感じた。競輪ももっと追い詰められて、前時代的な・ネガティブなウミを一旦出さなきゃダメかもね(業界内の前時代的感覚な輩ほど、それをネガティブと自覚していないところに問題があるのだが)、と強く感じた連休であった。
で、その連休の最後はJRAで1000万近いG1(級)史上最高配当。勝った鞍上はあの内田博。初めて中央のG1(級)を獲って、更に飛躍しそうな内田…うううっ、今年も南関ナイターには頻繁に行きそうだし…早いとこ馬券相性の悪さを修復しないと。
次回は、連休中予想以上の集客を見せたばん馬の話など。